ある取材を足助病院の赤ひげ先生と共に受けていた時の一場面です。
組織を率いるリーダーとしての違いはどこにありますか?という問いです。
私なりに以下のように答えました。
『将型のリーダーか参謀型のリーダーかの違いでしょうか?
少し、面白く表現すると石橋を叩かなくても渡ることができるリーダーと石橋を叩いてなかなか渡らないリーダーです。
ただ、共に渡るべき橋が頑強な石橋であることは見極めていると思います。
後は、スピード感と周りの安心感とのバランス感覚と時世の読みですね』
隣で赤ひげは頷いて、訂正はしませんでしたね。
出会ってから40年、足助病院で共に働いて20年の後継者の私見ですが、あながち間違いではないのだと思います。
そもそものことわざ“石橋を叩いて渡る”の意味は堅固な石橘ですら叩いてその安全を確かめてから渡るように、用心のうえにも用心を重ねるたとえです。
慎重すぎる人を皮肉って用いるときは、石橋を叩いても渡らないといいます。
更に、慎重すぎる人は“石橋を叩いて壊す”そうです。
同様なことわざの“浅い川も深く渡れ”(浅く見える川でも、渡るときは深い川と同じように用心して渡らなくてはいけないという教え)などもとても教唆に富んだ素敵なことわざです。
石橋ネタを考えていたら降りてきました。
今回、赤ひげ大賞で評価されていることは、『数十年前から医療DXや地域の将来像を展望して取り組んでいる姿や今現在も歩みを止めることなく地域創生の企画立案に邁進している姿』です。
となると、足助病院の赤ひげは、“石橋を創って渡るリーダー”なのだと、
そして、私はその石橋を保全・修復・リニューアルしながら進んでいるリーダーなのだろうと思うに至りました。
なんだか本物の石橋を渡りたくなってきました。
石橋巡りの旅もよろしいかなと調べてみたら魅力的な石橋が日本にはいくつもあります。
日本三名橋は「日本橋(東京)」「錦帯橋(山口県岩国市)」「眼鏡橋(長崎市)」です。
「長崎眼鏡橋」は日本最古の本格的石橋で、九州の熊本県上益城郡山都町「通潤橋(つうじゅんきょう)」は石造アーチ水路橋で日本唯一の“放水する石橋”としても知られ、
2023年に全国で初めて土木構造物として国宝に指定されています。
熊本―長崎か、熊本フェリーなら熊本―島原は30分ですね。
確か、今年は長崎で仕事があったような…いや、きっとあったはず…