前号で内臓脂肪と筋肉について触れましたので、今号は少々掘り下げます。
皆さんの体が何からできているかですが、大きく分けて脂肪・筋肉・骨・水分です。
体重・体脂肪率・筋肉量・内臓脂肪・体水分率などがはかれる体組成計が電気屋さんで販売されご自宅にある方も多いと思います。
足助病院やスポーツジムにはIN BODYという精密器機を利用しています。
私は利用しているジムで定期的に測りますが、筋肉量、体脂肪量 体重、BMI、体脂肪率、体水分量、除脂肪量、タンパク質量、
ミネラル量、骨格筋量、基礎代謝量、内臓脂肪レベル、骨格筋指数(SMI)、適正体重、筋肉調節、脂肪調節、体重調節などなどを測ってもらっています。
すべての項目にこだわりがあるわけではありませんが、体組成測定から栄養状態や体内のバランス・内臓脂肪レベル・基礎代謝量も計算され、
それぞれのデータを運動の効果や進捗状況・トレーニングの効果測定・ダイエット指導・健康増進に活用します。
次は項目解説で一番気になる脂肪についてです。
体脂肪のうち、内臓脂肪は、血中に脂肪を増やして脂質異常症を生じさせ、インスリンの働きを邪魔して糖尿病の原因になるなど、生活習慣病と関係が深いことがわかっています。
一方、皮下脂肪は、エネルギー貯留など体温維持の役目を果たしますが、適度がよろしいですね。
次は筋肉量です。
筋肉量が減るとエネルギー消費が減るため脂肪が蓄積しやすくなりますし、加齢に伴うロコモーティブシンドロームの原因となります。
運動のみならず食生活での良質の植物性・動物性たんぱく質の摂取が大切です。
次は水分です。
熱中症の時期のみならず、日常的に適度な水分摂取を我々医療者は皆さんにお勧めしていますし、様々な成分調整の飲料製品が世にはあります。
私たちのからだの約60%は水分であり高齢者や皮下脂肪の多い女性ではその割合が約50%とされていますので、病院に受診されている方々の水分管理は大切です。
体の中の水分を体液と言い、細胞の内と外の液に分けられています。
細胞の内の液はエネルギー産生やタンパク合成など、代謝反応に関係し、細胞の外の液は循環血液量を維持し、栄養素や酸素を細胞へ運搬し、老廃物や炭酸ガスを細胞外に運び出す役割を果たします。
世の中、見て見ぬふりは宜しくありません。
コラムを読まれている皆さん、是非一度、自らの体組成を測られてはいかがですか?
きっと、もっともっと軽やかで幸せになれる何かが見えてくるはずです。