41.8、41.4、41.2℃…感染症に伴う体温上昇ではありません。
もちろん、このような体温上昇が続けば大変なことになります。
列記した数字は、気象庁が統計を開始した1898年以降に最高気温のTop3ですが問題なのは、
全ての日時が今年の7月下旬から8月初旬であることです。
皆様、実感されていることですが今年は梅雨明けが早かったですね。
また、日本を取り巻く海水温も高く、極めつけは、地表・海面付近の高気圧「太平洋高気圧」と
上空の高気圧「チベット高気圧」の高気圧が重なり晴天と強い日差しをもたらしたこともあり
気温上昇が加速したので現在の状況になってしまいました。
毎日のように熱中症警戒アラートが出されて、報道機関が出す日本列島の気温分布図が真っ赤っかなのには慣れてきてしまいました。
そして、次節は気象の世界では秋と定義する9月から11月も平年より暑いことは決定的です。
確か、暦上の〝立秋〟は8月7日のはずでしたが、その頃には最高気温を更新していました。
熱中症に注意して過ごしたのちは、夏バテどころか秋バテに留意です。
皆さん、〝暑熱関連死〟や〝気候変動関連死〟についても留意してください。
〝暑熱関連死〟はその名の通り暑さが関係した死で、最近はやりのAIによるまとめでは
『〝気候変動関連死〟とは、気候変動によって引き起こされる健康被害によって避けられるはずだった死で、
熱中症、循環器疾患・呼吸器疾患の悪化、マラリア・デング熱などの感染症、栄養失調、下痢などが原因となる。
高齢者や慢性疾患を持つ人々が特にリスクが高いとされ、気候変動が加速することで、
これらの死亡リスクは世界的に増加し、将来的には年間1,450万人に上ると推計される。』
でした。つまり、熱中症は健康被害の一部に過ぎないということです。
夏に関わる観天望気(自然や生き物からの天気予報)をいくつか…
・暑さ寒さも彼岸まで:冬の寒さも春の彼岸までにはやわらぎ、夏の暑さも彼岸までにはしのぎやすくなるという意味ですが、とてもとても…和らぐ気配が…
・夏の南風は晴れ:夏の気圧配置の場合、太平洋高気圧に覆われて〝緩やかな〟南寄りの風が吹いて晴天となることが多いことからきている観天望気ですが、
前述したようにダブル高気圧と高い海水温で〝緩やかな〟風とはいきません。
冠をつけた人の頭と両手両足を動かして雅やかに踊る人の姿の象形文字から漢字の夏が生まれた時代のように穏やかに過ごせる季節とは、
現代は残念ながら違ってきてしまったようです。