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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2026/07/23 

Vol.689 「遅刻じゃないし」

執筆 院長 小林真哉

先日、大学時代の友人とある会合に行くのに待ち合わせていくことになりました。
約束の時間は『土曜日の午後2時10分前ね』でした。
言い出しっぺの私は一応、午後1時45分に行って待っていました。
友人は、ぎりぎり午後1時49分に到着し、『悪い悪い、診療が長引いちゃって』
このやりとりに違和感を感じる方いますか?違和感を感じない方は、昭和の感覚の持ち主です。
なにを言っているのかといいますと。
私の伝えた『土曜日の午後2時10分前ね』は
〝現代の若者ではどうやら「午後2時10分」の「前」で「午後2時8分や9分」という意味になるそうです。
この解釈の存在を知っておくことは我々昭和世代にはとても重要なことです。
午後2時開始の重要な会議の場合、担当者が遅刻すると困りますが、
かといって𠮟責などしたら、こちらが理不尽だと責められる可能性が高いのです。
どうやら、正確に『午後1時50分、集合ね』というのが正解のようです。
〝好い加減の時間提示〟は〝あいまいでいい加減な時間提示〟になりかねないのです。
これは世代間の認識の差に由来しており、現代の若者はスマホで正確な時間を常に確認でき、
いつでもどこでも分単位の時間が分かる時代に育ったことが理由の一つようです。
昭和世代は「基準時間の〇分前=〇分引いた時間(午後2時10分前は午後1時50分)」と捉える傾向ですが、
若い世代の8割は「基準時間の少し前の時間(午後2時10分前は2時7~8分頃)」と捉えるのです。

同様に所要時間を提示するときも注意が必要です。
『院長、今度の訪問案件にはどれぐらいの時間が必要ですか?』と問われて、
『そうだね、1時間弱だね』と日常的に伝えています。
伝える相手がほぼ昭和の淑女・おじさんなので今まで特に問題はありませんでした。
しかし、人によっては一般的な「1時間よりちょっと前」、つまりだいたい50分~59分程度ではなく、
「1時間+弱」と思う人が一定数いるそうです。
平成生まれの職員には
『そうだね55分から1時間の間かな』と伝えるべきなのでしょうか?

それにしても還暦人となり、ジャネーの法則により「1年」がとても短く感じられる
今日この頃の〝時間の感覚〟に関するコラムとなりました。

※ジャネーの法則
人生における感じる時間の心理的長さは年少者にはより長く、
年長者では短く感じるという心理学の法則。
理由はその1年が自分の人生全体に占める割合が小さくなるためのようです。
(60歳の私にとって1年は人生の1/60なのです)。

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