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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2026/07/27 

Vol.690 「懸垂 考」

執筆 院長 小林真哉

『ん? あのぶら下がる器具のことか? 昔、おふくろが買って、そのまま布団干しになっていたな~』
なんて思い出した方、多いのではないでしょうか? 
1980年の前後で「ただぶら下がるだけで背筋が伸び、肩こりや腰痛が解消する」
と流行ったぶら下がり健康器に子供ながらにぶら下がりながら懸垂まがいの遊びをした記憶がありませんか?
もちろん、鉄棒は公園での遊びの中や体育の授業の中の鉄板で一部の生徒が
いとも簡単にやってヒーロ―になっていました。
私は、ぶら下がりながらもそもそと体をひねりやっとのことで何回かやった記憶です。
そして今、数十年ぶりにこの懸垂という種目が私に、課せられたのです。
そう、昨年から筋肉貯金のために取り組んでいるトレーニングの中で…
或る日のマッチョなトレーナーさんからのさらっとした提案です。
トレーナー『小林さん!今日は懸垂を加えましょう!背中を鍛えて逆三角形目指しましょう。
      そうですね~ 10回を3セットいってみましょう』
私『へっ? 10回? しかも3セット? 無理じゃない?』
トレーナー『いいや、私が、小林さんの下半身を支持してサポートしますから
      大丈夫ですよ。頑張りましょう、いけますよ』
私のパーソナルトレーニングは甘える自分を追い込んでもらうためのなので
私『がんばりますよ! ただ私よりむしろ君が無理しないでね』
さて1セット目が終了して、私はかなり限界ですが、トレーナーさんは笑顔で
『他の方よりできてますよ、僕は全然余裕ですよ』
2セット目が終了すると、私はほぼ無言ですがトレーナーはやや真摯な顔で
『背中とおしりを締めて引き上げる感覚ですよ、まだまだいけますよ』
3セット目は、私はほぼ自力では動けず、ただただ持ち上げてもらっているような状況となり、
トレーナーさんを見ると、顔色不良で床に伏せていました。
『小林さん! 僕、足がパンパンです。いいトレーニングになりました』
私『だから言ったでしょ…君のトレーニングになってもね~』
ちなみに私に課された懸垂は、チンアップと言って顎がバーと同じ高さになるまで体を持ち上げる種目です。
この先には、L字懸垂(足を上げて体全体でL字を作り懸垂)、ワイドグリップ(手幅を肩幅よりもかなり広めにとる)などなどありますが、
多分一生やらないと思うのでこの辺りで辞めておきます。
「いや俺は違う、やれる!」と思われる方は、一度調べてみてください。
あれだけ一世風靡したぶら下がり健康器が使われなくなった理由を垣間見たパーソナルトレーニングでの事案でした。
〝ただぶらさがるだけ〟???
最低でも体重の1/2の握力が要りますね。
女性の握力平均が25㎏なので、つまり、25×2=50㎏以下でないと難しいわけですが、淑女の皆様、如何でしょうか?

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