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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2026/08/24 

Vol.698 「進化圧」

執筆 院長 小林真哉

「進化圧? なんだこりゃ?」
こちらもサッカーWC2026関連で良く出てきた言葉ですが、
私自身はあまり耳なじみのないものでしたので少しご紹介します。
一か月強のWC期間中では様々な方々の番組を視聴することがありました。
日本代表の戦い方から今後の選手や指導者育成に関する話題から派生して組織論・ビジネス論が多く展開されていました。
正に、多職種・異業種連携が展開されていると実感しました。ただ、根本にあるものは人材をいかに育てるかでした。

人は居心地が良く不便を感じない生活では、成長が止まってしまうと言われています。
いわゆる「ぬるま湯に浸かる状態を維持したい」という安定圧がかかる訳です。
逆に居心地が悪いと様々な工夫がなされ変革します。
そのため外的な圧力も必要で、
我々も大人になる過程で受験や部活動における対抗試合・発表会などで成長のための圧を適度に受けてきたはずです。

ただし、大人になると「こうなれたらいい」だけではなかなか能動的には変われないのが現実ですが、
ここに損得勘定が関わると変化が促進します。
わかりやすい事例が、成果主義に関連するインセンティブの有無などです。
ただここで注意が必要なのは、インセンティブには得をする誘因を多く含み選択権がありますが、
進化圧には損をする圧力を含むのです。
進化圧とは、〝得をする方向へ引っ張る力〟で〝遅れることを許さない力〟でもあるという表現もありました。

なかなか変革することが出来なかった医療業界では、人手不足が一つの大きな進化圧となっています。
例えばコロナ感染症が外圧となりAi/DXが活躍する遠隔医療領域などは、現場の人手不足が展開を後押ししています。
医療・福祉・介護サービス提供の世界では利用者さんからのニーズをよりくみ取ることがとても大切で、
遠隔医療などのオンラインサービスの使用のハードルは高齢者の方々にはまだ高いようにも感じます。

この地で遠隔医療をどのように展開できるのかは、
我々足助病院が今まで培ってきた〝想う医療〟の本領がいかに発揮できるのかにかかっていると考えています。
〝何のための誰のための遠隔医療なのか〟を職員と共に考え、
当診療圏ならではのスモールでローカルなメリットを生かし、
上手に咀嚼・消化・吸収した施策を関係機関と共に進めていきたいと思います。

皆様からの素敵な温かい〝進化圧〟をお待ちしています。

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