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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/05/11 

Vol.103  「五月病」

執筆 院長 小林真哉

『五月病』・・連休明けは少し調子を崩す方が病院を訪れる時期でもあります。そんな疾患名の概念も変わってしまうのでしょうか?
新型肺炎の影響で発令された非常事態宣言により、皆様、自宅で過ごす機会が多いと思います。
新入生・新社会人の方々も、いまだ新たなステージに立てない異常事態が続いています。
『五月病』は4月に新入学や進級・入社・転勤など環境の大きく変わった人たちが5月の連休明け頃から不調を訴えることから名づけられた疾患概念です。
令和二年はその前提となる4月がすっぽりと抜け落ちてしまいました。
元来、病態との関係が深いと考えられているのはセロトニンという脳内伝達物質で、『五月病』に限らずストレスなどによって不足すると心身のバランスを崩します。
今現在は新型肺炎に対する様々な対応で公私ともに気が張っている状態が長期化しています。少しでもできることを工夫して、今を乗り切り明日へ向かっていく必要があります。
その中でも食生活は基本ですので、決しておろそかにせずバランスの取れた栄養摂取を心がけましょう。
ネットで見てみたところ、バナナは、セロトニンを体内で分泌させる栄養素を摂れるとされていました。
運動も大切ですがなかなかできず、医療界でもリハビリ等にも影響が出てきています。こちらも個々が工夫してできることを少しでも行うことが大切です。
更には、周囲の人とのコミュニケーションをとることも、セロトニンの分泌を促す一助となります。(新しいもの好きの私は、遠隔会議を導入してコミュニケーションツールを確実に増やしていっております。この新型肺炎に対する働き方の変革は必ず近い将来の個々のワークライフバランス改善のヒントとなるはずです。当院名誉院長の早川先生は齢70を前にしてネットによる懇親会を行っていました。若者には負けていませんね・・・)

令和二年は、いままでとは違う連休明けです。
皆様、栄養・運動・コミュニケーションに気を配り過ごしていきましょう。

共に想いながら。
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