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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/06/22 

Vol.115  「つばめの巣」

執筆 院長 小林真哉

皆さんご存知でしたか。
つばめの巣はむやみに除去してはいけないことを。
梅雨の季節になると子育て中のつばめの巣作りが盛んです。
当院でもつばめが低空を飛び交い、様々な処に巣掛けを行っています。
つい先日の月曜日には出来立てほやほやの巣がありました。
当院管理棟入り口の電灯の上に作られており、昨年も作られたので予防でガムテープを貼って対応していたのですが、よっぽどお気に入りの場所なのでしょうか、今年も作られてしまいました。
しかしながら、人の出入りが多い場所に燕さんが頻回に出入りし排泄物が落ちている環境は看過できず除去することにいたしました。
そんな中、職員一同が心配したのが〝卵が有るかどうか〟でした。
純粋なつばめを思いやる優しい気持ちです。

そんな折、興味深いニュースを見つけました。
『ツバメの巣、除去して大丈夫? タイミング誤ると法抵触の可能性も』です。
ええっ? つばめの巣を壊すと罰せられるのかと少々驚きました。
巣作りが一定程度進んでいる場合は「そのまま見守るしかない」というのです。
なぜなら鳥獣保護管理法により、鳥やその卵の採取、損傷が禁じられており、ひなが巣立った後や産卵前ならいいが、卵があったりひながいる状態で壊せば法律違反になるそうです。
違反した場合、規定では1年以下の懲役か100万円以下の罰金となかなか厳しい罰則も設けられています。
当地域ではVol.74でも記載しましたが、イノシシ・鹿・猿などの農作物への獣害があり、加えて、熊の目撃情報も年に数回あります。
優しくばかりはしていられないのも実情でしょう。
動物社会と人間社会の共存もいろいろありますね。
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