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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/07/06 

Vol.119  「一汁三菜」

執筆 院長 小林真哉

いろいろなところで講演する機会がありますが「理想的な食生活は」と聞かれて言う言葉が「一汁三菜」です。(自分自身も一汁三菜には心がけていますが、B級グルメのたこ焼き・お好み焼き・あんかけスパゲティー・味噌カツどん等々大好きですが・・・)
和食はユネスコの無形文化遺産で4つの大きな特長があります。

1.多様で新鮮な食材とその持ち味を尊重している
2.栄養バランスに優れた健康的な食生活に貢献している
3.自然の美しさや季節の移ろいの表現が料理の中に取り込まれている
4.正月などの年中行事との密接な関わりがあり文化そのものになっている

だしやみそを活用した一汁三菜の日本型の食事スタイルは栄養バランスがよく世界でも人気です。
三菜ですが、宮沢賢治の「雨二モマケズ」の詩の中にある
「一日ニ玄米四合ト味噌ト少シノ野菜ヲタベ」
これって「一汁一菜」ですね。
勿論、意味の中には質素な生活感も含まれてはいますが、最近「一汁一菜」という言葉も見直され、食べ過ぎず健康に良い食事・献立として着目されているようです。

これからしばらく暑さが続きます、夏バテ予防の最大の要素は睡眠と栄養です。
食生活の面では、暑さによって「暑い→だるい→食欲がない→水分の取りすぎ→消化力の低下→食欲不振」という悪循環がおこります。
また、口当たりのいいもの、そうめん、冷奴、ところてんなどさっぱりした食事だけでは必要な栄養を十分に摂ることができず、水分の多い食事で胃液が薄まってしまいさらに食欲不振となってしまいます。
そんな時に思い出してください「一汁三菜」を。
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