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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2019/05/16 

Vol.12  「浪費」

執筆 院長 小林真哉

何かの機会に人の相談に乗り諭す必要ができた時、僕は『その思いはあなたにとって感情の浪費なのではないだろうか?』と問いかけます。
『だって、自分の大切な時間・お金は浪費しないだろう。お互いが気まずくなるのは、人として最も大切な感情を浪費していることになるのではないかな?一度、止まって考えてみようか』と。
そんなことを言ったり書いたりすると僕をよく知る職員は、『先生の若いころなんて感情の塊じゃなかったですか?激情をぶつけてましたよね』と指摘されます。重々承知して反省もしてます。
でも『人生は後ろ向きにしか振り返れないけど、前向きにしか進めない』ものですから。そう人は年を取り成熟するのです。人生30歳にして立つ、40歳にして不惑と言いますが惑ってばかりでした。
そして50歳にして知命を迎えました。自分が生まれてきた意義を考え医師としていることの存在意義を考えるのです。そして、残り30余年の人生、75歳まで医師としてあり続けるとして、残り25年弱の医師人生をどう過ごすかに思いを馳せるのです。
そう考えると物事を成すのに時間は全く足りません。だからこそ、時間・お金・感情を浪費したくないのです。
ただ、何事も一人ではできませんし、速度も遅く、質も落ちます。そこで仲間が必要なのです。
『3人寄れば文殊の知恵』とも言います、縁あって同じ組織に属し同じ目的で過ごして行くのならば、皆で力を合わせて文殊といわず伊勢の二見ヶ浦にかけるしめ縄ばりの太く想いの知恵の縄をなおうではありませんか。

さあ・・・出発です。
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