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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/08/27 

Vol.132  「春雨」

執筆 院長 小林真哉

この時期に春雨?
「時季外れではないですか?院長」と言われそうですが、気象の話ではなく食べ物の話です。
夏から初秋にかけては、暑さやこの新型肺炎のおかげで巣ごもりとストレスフルな日々で食欲が無くなりがちです。
そんなとき、酢をきかせた料理は食欲を回復させてくれます。
味覚や嗅覚が酢のさっぱりとした酸味に刺激され、唾液や胃液の分泌を促し、食欲増進に寄与します。
当院の売店にも美味しい春雨サラダがあります。その春雨の話です。
以前から少々気になっていたのですが、春雨によく味がしみているのですわ・・・煮込むと溶けてしまうのではないかと危惧していたのですがどうも煮込まなくても味が染みる秘密があったのです。
そもそも春雨の製造方法は冷凍製法と非冷凍製法があり、日本では冷凍製法が一般的だそうです。
日本式冷凍はるさめの特徴は製造過程で、麺自体を一度完全に凍結し麺線の中の水分を凍らせてから麺体を解凍するので麺線の中に、小さな空洞ができるそうです。
この空洞があることによって料理に味がよくしみ込む訳なのでそうです。
そして、淡白な味わいとなめらかな舌ざわりの「はるさめ」は十人中、九人までが「酢の物」で食べているようです。成程、そうだったのですね。
因みに、気象の春雨(はるさめ)は、3月下旬から4月頃にかけていつまでも降り続くしっとりした雨とされています。
この時期に続く長雨はちょうど菜の花が咲く季節に降る長雨なので、「菜種梅雨(なたねづゆ)」といわれ、「春の長雨」や「春雨」とも呼ばれています。
車中のラジオでは今年はレモネードが流行ると報じていました。
酸味のきいたレモンネードもコラムネタで掘り下げどころ満載な気がします。お楽しみに。
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