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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/09/03 

Vol.134  「富岳(ふがく)」

執筆 院長 小林真哉

富岳・富嶽と言えば 富嶽三十六景で有名な富士山の別名ですね。
実は京に継ぐスーパーコンピューターの名前が富岳なのですね。
日本を象徴する富士山にちなみ、性能の高さや、利用者の裾野の広がりをイメージしたそうです。
利用者の使いやすさに重点が置かれているようで、健康長寿社会の実現や防災、エネルギー問題、産業競争力の強化など9つの重点分野が設定されています。
京に比べて100倍の速度で動くことが目標で、京で1年かかる問題が数日で解けるようになると期待されています。

我々、日常生活ではあまり接することのない超のつく高性能コンピューターですが、医療の世界に身を置き、気象・防災に興味を持つ僕にとってはとても興味深く、期待する事案なのです。
医療の世界では様々な画像診断機器の進歩に貢献すると思います。
でも、なんといっても自然が相手の気象・防災の領域での貢献は計り知れません。
本当にざっくりで申し訳ありませんが、解説すると、要するに地球を取り巻く大気(厚さは10km)をどれだけ細かく格子にして計算できるかなのですね。
細かければ細かい程ピンポイントの予測が出来るというわけですが、膨大な計算量が必要なわけですね。
理化学研究所から出された解説書が粋でした。
『ポスト京は命を救う気象予報をめざす』で、豪雨災害から人的被害を防ぐことに貢献するとされています。

我々はそれらの情報を正しく享受して利用していければと思います。真に宝の持ち腐れにならないように・・・
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