我々医師の世界では、問診・視診・聴診・打診・触診と五感を使った様々な診断方法があります。
足助病院では受付機の前に立っている職員の「今日はどうされましたか?どこの科を受診されますか?」からすでに診察は始まっているに等しいです。
その後、受診する科の看護師から詳しい問診があり診察場に案内させていただいています。
これらのプロセスに中でとても大切なのが顔色と歩き方です。
顔色と歩き方で医師でなくても体調不良の程度は大なり小なり推測できるものです。
皆様も、日常的に「なんだか顔色が悪くて歩き方にも元気ないから病院行ったほうがいいんじゃない」等のアドバイスをする機会がありますよね。
でも今日は診察論ではなくて〝鶏さん〟から派生したお話です。
先日、NHKの「まんぷく農業めし」を見ていたら比内地鶏の特集をしていました。
おいしそうな丸焼きや親子丼、きりたんぽ鍋が出てきました。(当診療圏にも美味しい鳥専門店がありますね。院長就任前はたまに研修医を連れてランチに出かけていました。最近は、ランチタイムも色々ありなかなか外には出られませんがまた行きたいものです)
TVの中で比内地鶏の飼育名人がタレントさんの質問にこう答えていました。
質問:「普段から何に気を付けて飼育されていますか」
名人:「鳥にストレスをかけないように心がけています」
質問:「鳥にストレスがかかっているのかわかるのですか」
名人:「わかりますよ。顔色と歩き方。そして、からだのつやですよ。」
なるほど、鳥の健康状態もまずは視診からなのだなと考えさせられました。
視診はとても大切ですが、ウィズコロナの時代では病院内は基本お互いにマスク着用の状態での対応となります。
顔の上半分の情報に限定されることになるのでより、視診時の注意が必要でこれもウィズコロナでの対応変革が求められます。
新しい生活方式の提唱・アフターコロナ・ウイズコロナの概念は、多方面にわたり既存の方法論の変革をもたらすと思います。アンテナ高く感度良好で勉強していきたいものです。
そして思います。 “これからは目力が更に重要になるぞ”と
正しくマスクをつければ鼻から下が隠れます。となると目力が大切になりますね。
日常的に院長室ではパソコンで企画を練り原稿を作り、講演用のスライド資料を作成し、遠隔リモート会議をこなし、合間に書籍・インターネットで情報収集します。
更には外来・病棟で電子カルテを使用したカルテ記載・画像診断をやりますので目がしょぼしょぼすることがよくあります。
そんな時には目力回復のため窓の外の緑豊かな足助の風景・巴川のせせらぎとブルーベリーヨーグルトに助けられる今日この頃です。