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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/10/22 

Vol.147  「略語」

執筆 院長 小林真哉

世の中にはあまたの略語があります。
特には女子高校生の会話には略語がちりばめられていてなかなか興味深いものです。
これも世相を反映しているものだとして少しでも理解しようとするのが大人の努めでしょう。
でも、間違っても容易に使うと場の空気が凍りますのでご用心。
その他の領域でもインターネット・ソーシャルネットワーク全盛の時代ですので百花繚乱の状態です。
まあ、熟語・四字熟語も言ってみれば略語のひとつでしょうか。
身近な言葉で様々な事を思い起こさせ状況・雰囲気を伝える言葉ですが、漢字はいいですね、それぞれの文字のもつ風格も相まってより多くの事柄を想像させ伝えられます。
転じてアルファベットの組み合わせの場合は知らないと想像すら出来ないことがあります。
我々医療の世界では多くの略号が使われます。
勿論、使われている状況で推し量ることはできるのですが、何事も相手の立場に立ち、かみ砕いて伝えることが大切です。正にコミュニケーションは相互干渉な訳で一方通行では意味がないわけです。

今日のコラムは2つほど皆様も耳にしたりこれからすることのあろうかと思われる略語をご紹介します。
ひとつ目は、OTC:英語の「Over The Counter(オーバー・ザ・カウンター)」の略語で医師に処方してもらう「医療用医薬品」ではなく、薬局やドラッグストアなどで買える「要指導医薬品」と「一般用医薬品」のことです。
「市販薬」とも呼ばれてきましたが最近、国際的表現の「OTC医薬品」という呼称が使われるようになりました。
ふたつ目は、ACP:英語の「Advance Care Planning(「アドバンス・ケア・プランニング」」の略号です。患者さん・家族・医療従事者が話し合い、患者さんの価値観に元づき治療・ケアの目標や選好を明確にするプロセスのことです。
終末期医療の世界ではごく一般的に使われています。〝人生会議〟の愛称で呼ばれています。

如何でしょうか? 日本人としては、OTCもACPもまだまだ〝市販薬〟、〝人生会議〟のほうが粋ですかね?
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