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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2020/12/21 

Vol.163  「マスク会話」

執筆 院長 小林真哉

かつては、冬にスキー場へ行くと、ゲレンデでかわいさやかっこよさが増す“ゲレンデマジック”と呼ばれるものがありました。
最近は〝マスクイケメン〟なるマスクの効能があるとかないとか。
そこで、今日はマスクをしての会話についてです。

元々、声は、吐き出す空気が声帯を振動させ、舌や口の動きが加わり言葉となります。そして昔の物理のおさらいですが、音の高さは波長によって変わり、高ければ波長は短く、低ければ長くなります。そのため障害物があると、高い音は通り抜けにくく、低い音は通り抜けやすい傾向があるのでしたね。

マスクによる聞き取りの困難さにもその波長が関係するそうで高音域はマスクなしの音声では存在しているのですが、マスク着用や、マスク着用+シートでは、ほとんど消失してしまいます。
ですから、マスクをしてボソボソ話をすると聞えないわけです。

解決法は、一音一音“ゆっくり”“はっきり”話すことだそうです。更には、マスクで顔が隠されると口の形や顔の表情などからもたくさんの情報が失われてしまうので、アイコンタクトが大切です。相手の目の表情から状況を察知しながら会話するといいのです。

院内での大人数の参加の会議では、ソーシャルディスタンスの関係もあり発言者との距離が空きます。そのため、最近の会議では、司会者・発言者は前の机に移動して飛沫防止の透明シールドの後ろでマスクを外し、マイクを使用することにしました。これで会議中の会話は問題なく進められています。
日常の会話では、滑舌と目力に留意しましょう。

『目は口ほどに物を言う』ですかね。

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