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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2021/01/07 

Vol.167  「へそ:臍」

執筆 院長 小林真哉

医療の世界では臍に関わる病態・解剖はよく有りますね。
例えば臍ヘルニア:簡単に言えば筋肉組織のないおへそからの脱腸です。我々はかつて臍帯を通じて栄養をもらい母体で育まれた歴史を持ちます。

話変わって、意外と知られていないおへそに関してのウンチクの一つに、皆様、見つかって困ったことのある〝へそくり〟があります。
〝へそくり〟は臍繰りと書き、人に知られないようにこっそり貯めた金のことですね。
最近は、キャシュレス決済の時代になりましたが、昭和の箪笥・額縁・本にはさむような方法は化石化しているのでしょうか?

語源は、へそは本来「綜麻」と書く麻糸の糸巻きのことで、その麻糸を繰る内職で得たわずかな金の意から付けられたようです。

実は気象の世界にもおへそネタがあるのです。 「ヘソ天」という言い方がありますが、これは天ぷらのことではなく晴天のことを指す用語です。
「ヘソを出して寝ていても予報できる」=「予報が簡単」=「晴天」という意味があります。
とてもとても私にはそんな芸当は出来ませんが、かつて、コラムVol.148 にて触れたような〝1円玉天気〟のように日本全土が高気圧に覆われた天気図から導き出される晴天のようなものです。

ちなみに、医者の立場からするとへそを出して寝ておなかを冷やすことはやめてもらいたいものですが・・・

地勢学的には豊田市の臍に位置にある、足助病院院長室からのコラムでした。

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