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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2021/01/21 

Vol.170  「静食と黙食」

執筆 院長 小林真哉

ウイズコロナ下の日常生活では、おのずと一人で過ごす時間が長くなります。
三密をさけ、マスクの着用、手指のこまめな洗浄・消毒の励行、体温測定はもはや、基本中の基本でしょうか。
ただ、マスクに関しては飲食の時ばかりは外さざるを得ません。そして、今、その状況に注目がおかれています。まずは、複数での食事をする機会・場所・時間帯の制限が始まりました。所謂、会食・宴なるものはご法度です。そして、次は食事をなるべく一人で黙々とするべしという風潮になりました。いつの日か、かつての日常が戻るまでは、せめてこの状況を前向きにとらえて楽しんで行きたいものだと思います。

最近、『静食』『黙食』というフレーズを目に耳にするようになりました。

静食:静に乱れがなく落ち着いて食事をしていること。
黙食:ものを言うことをやめて食事をしていること。

どちらも、見方によっては料理・食事に集中して味わっているともいえますね。
しばらくは静食を励行し、いずれ職員共々と楽しい会食を出来る日を想います。

ちなみに『孤食』は家族が不在の食卓で、ひとりで食事することですので少々意味合いが違います。
同じ孤でも、僕の好きな漫画・TVで原作・久住昌之、作画・谷口ジローさんの『孤独のグルメ』なるものがあります。
こちらは、輸入雑貨商の主人公が、ふらりと立ち寄った店での食事風景を描いたグルメ漫画です。
何気ない大衆食堂のような店がほとんどで、〝独りで食事を楽しむ〟シーンと心理描写を淡々と綴っています。コロナ下の現状では一人で食事をするにも、お店の混み具合や感染対策等に気を使っているのが実情でしょうか。
 
まずは〝独りで食事を楽しむ〟ことが、簡単に出来る日々が早く来ることを想う日々です。
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