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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2021/02/15 

Vol.176  「寒だめし」

執筆 院長 小林真哉

まだまだ朝の冷え込みの厳しい時期ではありますが、日中、暖かい日もあり確実に春の足音が聞こえてきています。
例年2月から3月は年度末であり、仕事の振り返りと締めに追われることが多い時期です。
加えて、次年度に向けてのビジョンを練り、張り巡らす時期でもあります。

そこで今日のコラムタイトル〝寒だめし〟です。江戸古来から小寒(寒の入り)から立春までの30日間の気候に、その年一年間の気候が凝縮されているという考え方に基づき、一年間の天気を予測し、農作業の計画を立てていたという天気予測法の名称です。

ちなみに小寒(しょうかん)は1月5日頃(2021年は1月5日)で「寒の入り」とも言います。そして、ここからの節分(2021年は2月2日)までの30日間が「寒の内」で寒さが最も厳しくなると言われています。太陽が移動する天球上の道(黄道)を24等分したものが二十四節気で、小寒などはその一つです。

現代でも農業の世界では、一日4回は空を眺め農作業の計画・確認をするそうです。寒だめしにしても現代のスーパーコンピューターを使用した気象予報に負けず劣らずの精度を誇っている農家さんが多数お見えになるようです。いつの時代になっても先人の知恵・経験は我々にとって貴重な財産なのだと考えさせられました。となれば、今、我々が行っている様々な事柄やウイズコロナの過ごし方などは後世に繋ぐ重要な経験値となるのだと思います。

院長就任3年目のビジョンを想い巡らす、早朝の院長室からのコラムでした。

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