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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2021/04/08 

Vol.191  「お気遣い考」

執筆 院長 小林真哉

先日、ドラッグストアーで買い物をした時の出来事です。
愛用の育毛剤・・・じゃなくて!油取り紙を購入した時のことです。
油取り紙? 院長が何に使うのかと疑問を抱いた方がお見えになるかもしれません。実はサックスを練習する時に下の歯と下唇の間に挟んで緩衝材として使うのです。
油取り紙はぬれても溶けにくく愛用されています。

話は戻って、レジ待ちもソーシャルディスタンスを保ち、床に貼られたシールの指示に従いレジ中のお客さんから4人目ぐらいに並んでいたと思います。
と、2人目に並んでいた迷彩柄のスエットを着た微妙なファッションのおじい様が3人目の主婦の方に声掛けしています。

おじい様: 「あんたさんの買い物は少ないから、お先にレジをどうぞ」
主婦  : 「いえいえ、どうぞ・・・」
おじい様: 「んにゃ。 わしは暇だからいいの。 どうぞ」
主婦  : 「スミマセン それではお先に。ありがとうございます」
で、主婦の方は無事レジを済ませて帰られました。

それから、おじい様はキョロリと僕のほうを見て
おじい様: 「ありゃ。あんちゃんもそれだけか。先にどうぞ」 と
私   : 「いやいや 僕も暇ですからいいですよ、お先に済ませてください」
おじい様: 「そうかいな。それでは」 とレジに進まれました。
お時間には余裕がおありであったようで、レジ終了後もレジ担当の方と世間話をかわされてほのぼのとされていました。

おじい様: 「それじゃ、あんちゃん お先にね」 と

そのおじい様はにっこりと僕に微笑んで、お店を出ていかれました。
そうなのです、『おじい様マスクを終始されていなかった』のですね。
何とも、微妙な気遣いを感じたひと時でした。

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