『強さはこれぐらいでいいでしょうか? 強かったり弱かったりしたら遠量なくおっしゃってください』
いわゆるもみほぐしのマッサージ店での会話ですが、自宅の近くでもありちょくちょく利用させてもらっています。
その時の強さの感覚ですが、『強めにお願いします』と言ったときの強めは、当然ながら痛い程のものではないですよね。
そこで表題の強い雨・強い風です。天気予報を見たり聞いたりしていて、時々耳にされることがあるかと思いますが『大気が不安定となっています。強い雨・強い風に注意してください。』とのアナウンサーの声。
皆さんどのように反応されてますでしょうか?『さあ、大変だ・・・雨戸を閉めて外出は取りやめておこう』と反応される方は少ないのではないでしょうか?
実は気象用語での強い雨は、1時間雨量が20mm以上30mm未満でどしゃぶりの状態で車ではワイパーを速くしても見づらい状況を指します。また、強い風では平均風速15m以上20m未満で吹き風に向って歩けなくなり転倒する人もでます。高速運転では車が横に流される感覚が大きくなります。ロープウエイは運行を中止します。
となると強い雨・強い風の時の外出等は相当気を付けなくてはならないのですね、特に小さな子供や我々の病院に通われている高齢の方々は。ちょっとした言葉の定義ですが知っているのと知らないのでは大きく違います。
特に普段使用している言葉が専門用語に使われている時は少し留意が必要かもしれません。一度の言葉の定義、見つめなおしてもいいかもしれませんね。
最新の政府の中央防災会議の報告では、洪水・土砂災害時の避難行動のあり方について、住民と行政の役割を「住民が自らの判断で避難行動をとり、行政が全力で支援する」と明記されました。眞に自助の大切さですね。更に分かりやすく情報を提供するため、自治体が出す避難情報と気象庁が出す防災気象情報を5段階の警戒レベルで表します。
レベル1:警報級の現象が5日先までに予想されると気象庁が出す情報
レベル2:気象庁の注意報
レベル3:自治体の避難準備・高齢者等避難開始を
レベル4:市町村から避難勧告や避難指示(緊急)が発令されている状況
レベル5:既に災害が発生「命を守るための最善の行動をとる」ことを求める段階
また、「自らの命は自らが守る」意識を醸成し、行政の取り組みが中心だったこれまでの防災対策を根本的に見直されました。(2019.5.27 朝日新聞デジタル版)
足助病院の取り組みも同じです。自助・共助を大切に職員一同精進してまいります。
別の視点ではありますが、医師の立場で言えば心身の健康についてはレベル2の段階でかかりつけの先生に早めに相談して手当いたしましょう。イメージとしては健康なうちに医療機関にかかる感じです。そのことが、早期の発見・治療につながりご本人・家人の幸せにつながるものと思います。