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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2021/07/08 

Vol.215  「おかえりモネ Vol.6」

執筆 院長 小林真哉

先週も興味津々で見ましたよ。
ドラマは学童机4200個の納入の話題から入りましたが、足助病院のワクチン事業でも既に多数の予約が入っています。安全安心に接種を受けていただけるように職員一同、様々に気を配り業務遂行をしております。至らぬ点もあるかと勘案しますが、今後共、運営協力・御指導の程よろしくお願い申し上げます。

ドラマに戻ります、気象予報業支援センターからの〝合否通知在中〟と表に赤字で書かれた葉書、懐かしいですね。今回、モネは残念な結果でしたがいつの日か届きます“上記のものは第○○回気象予報士試験に合格したことを証明する”と記載された、かつて私が受け取った葉書が。勉強法も懐かしく、実技対策・通信制の塾利用等の気象予報士試験受験あるある満載の内容で、後半の勉強シーンでは菅波先生に教えてしまう姿まで出てきましたね。エマグラフ・SSI等は試験に必出でかつ弱点となりやすい領域で私もかなり苦労しました。この調子だとモネの試験突破も近い展開とみました。
ところで皆さん気づきましたか?ドラマ内でのインターネットの検索サイト。
そう、『Google』ではなく『Saagle』サーグル:探るでした、うーん、遊び心ですね。

気象予測産業の話題も死闘を制したラグビー日本代表のスコットランド戦開催の可否に影響を与えた台風を思い起させました。豊田スタジアムも会場では一部中止になりました。風水害に関わる話題もドラマの随所に多く取り上げられ、非常用持ち出し袋や水・懐中電灯・ラジオなどが出ていましたし、モネがサヤカさんに「山側で寝ないで、一緒に寝よう」等の土砂災害に対する防災啓発も満載でした。

足助病院では“気防健究会”(気象予報士で防災士の医師が主宰するのでネーミング)と病院の防災部会を中心に職員・地域住民の方々向けに様々な啓発活動を行っています。
更に川の増水・山の貯水率・木の含水率等もとても大切で中山間部で医療を展開している身としては他人ごとではありませんでした。現実に、2021年7月2日から3日にかけての巴川の増水は半端なく、7月3日には静岡県熱海市で大規模な土砂災害が発生しています。
300年前の気象状況を知り300年後の未来につなげる“年輪気象学”は素敵な学問ですね、過去を探求して未来への時間を創ることは、医療の世界にも共通する部分が大きいです。
最近は医学部生の教育に尽力している私にとって彼・彼女らは医療の未来そのものです。

終盤の気象予報士の朝岡さんとモネの会話の「何もできなかった・・・・・」のくだりは、心に響きました。自分自身も1995年の阪神淡路大震災の時、基幹病院の消化器内科医として修練していましたが、神戸の現場に駆けつけることは出来ませんでした。その時の想いが、“気防健究会”につながり、防災啓発活動やボランティア活動参加につながっているのは間違いありません。
そうです、〝かつての想い〟を胸に〝今出来ること〟をやればいいのですね。
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