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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2021/10/28 

Vol.243  「N-ゲージ (エヌゲージ)」

執筆 院長 小林真哉

先日、朝日新聞の“先言深語”に巣ごもり需要でプラモデルの人気が上昇しているという記事が掲載されていました。
巷では某ゲームメーカーの株価上昇の報道も目にします。
まだまだ予断を許さないウイズコロナ下ですが、新しい生活様式下ではインドア需要拡大という訳ですね。

私自身も、現在、休日は自宅でもっぱらSaxの修練です。かつては模型製作にはまっていた時期がありそれが表題のN-ゲージです。レールの幅が9mmであることから、英語の9(Nine)の頭文字をとって"N(エヌ)ゲージ"と呼ばれる縮尺1/150サイズの鉄道模型のことです。個々人の嗜好で、鉄道車両作成そのものに傾倒したり、鉄道が走る風景作成(ジオラマと言います)に凝ったり、走行に関わる電気機器・撮影機器に凝ったりと様々な楽しみ方がある大人の趣味です。(勿論、お小遣いが潤沢なお子さんはできますが・・・ん? 逆説的に言えばお小遣いが少ないパパはできない? 笑)
私自身はジオラマ派で、出先の様々な風景を落とし込んでレトロバスや寺社、田園・鉄橋等を盛り込んだ空想の昭和な情景を造るのが嗜好です。
所謂、ロケハン(いろいろな情景を実際に見てくる)とスケッチ制作に1年、各種部材・道具の収集に1年、制作に1年と約3年がかりで畳1畳ほどの作品が出来ます。
なかなか、長期戦の制作なので残念ながら近年は取り組めていませんが、完成の状態を想像しつつ形にする事は全ての事象に当てはまり、思考のトレーニングとしても役立ち、現在のビジョン構成のプロセスに反映されています。
 
今回のコラムは、前述した“先言深語”に登場する模型メーカーの経営者の言葉がとても印象的でしたので取り上げてみました。
『模型は企画、設計から製品化まで1年半から2年かかります。その間に収入はない訳です。そして、お客さんのニーズに合っていないと売れませんし、最近のお客さんは専門知識が豊富でそれに対して満足してもらえるような努力が大切なのです』
とのことでした。

院長職3年目を迎える私にはとても響く記事です、医療サービスも正に同様です。鋭敏なアンテナを揚げ地域のニーズを丁寧に汲み取り、足助病院の身の丈に合った医療サービスに想いを込めて提供することの大切さです。
最後に経営者さんが厳しい経営環境の中、続けられる理由を問われて
『この仕事が好きだからです』と答えられていました。

そう、我々にとっての “あすけあい(足助愛)”ですね。
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