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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2019/07/01 

Vol.25  「令和初の台風?」

執筆 院長 小林真哉

「熱帯低気圧から発達すれば台風3号へ」の記事をネットで見つけました。
九州・四国・山陽地方が梅雨入りしたばかりのなかの発生です。今年は、1月に1号、2月に2号が発生していて、今度発生すると台風は3号になり令和初となります。

ここで豆知識、台風の定義です。
気象庁では熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼び、北西太平洋または南シナ海に存在し、なおかつ低気圧域内の最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s(34ノット、風力8)以上のものを「台風」と定義しています。
台風の勢力を示す目安は、左上の図のように風速(10分間平均)をもとに台風の「大きさ」と「強さ」です。
「大きさ」は強風域(風速15m/s以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲)の半径で、「強さ」は最大風速で区分します。さらに、風速25m/s以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲が暴風域です。

右上の図は大型、超大型の台風それぞれの大きさの、日本列島の大きさとの比較です。
梅雨の時期は、前線に向かって暖かく湿った空気が流れこみ大気の状態が不安定になり、雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨の降らせることがあるので更に注意が必要です。台風情報は台風の実況と予報からなります。

下の図は台風情報の表示例です。
気象庁では、台風の実況を3時間ごとに発表しています。台風の中心位置、進行方向と速度、中心気圧、最大風速(10分間平均)、最大瞬間風速、暴風域、強風域を示してくれます。
現在の台風の中心位置を示す×印を中心とした赤色の太実線の円は暴風域(風速;10分間平均が25m/s以上の暴風が吹いている)範囲を示します。
この円内では、いつ暴風が吹いてもおかしくないので更に注意が必要です。
黄色の実線の円は強風域(風速;10分間平均が15m/s以上の強風が吹いている)範囲を示しています。
また、台風を含め低気圧は反時計回りの渦を巻いているので、台風の進行方向の右側の半円の領域は特に注意が必要ですね。ですから東海地方においても日本海側を通るか太平洋側を通るかで風の強さ等が変わってくるのですね。青い線は現在までの台風の経路を示します。

これから蒸し暑くなる季節です。気温のみならず湿度も高く体感の不快指数は高くなります。
また、体表から汗が乾きにくく熱がこもりがちです。熱中症に留意して体調管理をしつつも台風情報に耳を傾け風水害に気を付けたいです。
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