去る2021年11月19日金曜日夕刻は部分月食でした。
「部分?皆既月食のほうが有名じゃない?」と皆さん思われますよね。
月食は月が地球の影に入ることによって起こり、地球の影によって全て隠される「皆既月食」と一部が隠される「部分月食」があります。今回は部分月食ですが、月の大部分が影の中に入り込みました。職員と共に鑑賞しました。
ちなみに今年の皆既月食は2021年5月26日(水曜日)で、“スーパームーン”のタイミングが重なり、2021年で最も大きな満月の皆既月食が見られました。次回は13年後の2033年10月18日ですのでなかなかレアですね。
〝スーパームーン〟についてはコラムVo.94 をご覧になってください。
話は戻って部分月食ですが、今回は本当に珍しかったのですよ。(そんなに珍しいなら月食の前のコラムで触れてほしかったとのご指摘がありそうですが)
今回は11月19日(金)の夕方から20時前にかけて、月の一部が欠けて見える部分月食ですが月の直径の98%が隠れる「限りなく皆既に近い部分月食」で、前回、日本全国で見られたのは1881年12月6日の140年前だったようです。
以下のような解説もありました。
「今回の部分月食の継続時間は、208.4分(約3時間28秒)にわたり、皆既食が起こらない本影食としては1901~2200年で最長という特徴があります。継続時間が“この300年間で最長レベル”です。」どうです、珍しいでしょう!
月食は見え方も神秘的で光の成分のうち波長の長い赤い光は散乱されにくく月まで届いて月面を照らすために、月が真っ暗でなく周りがほんのり赤銅色(しゃくどういろ)を帯びて見えます。
このコラムを執筆していてふと昔勉強した諺を思い出しました。
『君子の過ちは日月の食の如く』
意味合いは、〝日食も月食も光を失ってもすぐに明るくなるように、君子は過ちを犯すことがあっても、すぐに改めて、元の徳性に立ち返る〟です。
私自身は君子でも何でもありませんが、大なり小なり、組織のリーダーたるもの自己を客観視して精進していかなくてはならないのだと赤銅色(しゃくどういろ)に縁どられた月を思い返し再認識する機会となりました。