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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2021/11/29 

Vol.252  「大根おろしに医者いらず」

執筆 院長 小林真哉

前掲載のコラムで秋刀魚ネタを取り上げました。
秋刀魚と言えば脂ののった塩焼きを思い浮かべます。そこには、添えてありますよね、大根おろし!
そこで今日は大根おろしにつき掘り下げてみました。

元々、ダイコンに多く含まれるジアスターゼ(でんぷんを分解する消化酵素)は胃腸の働きを整えるビタミンC、カリウムの働きを活性化し消化も助けます。熱にも強く煮物や漬物、汁の実、サラダなど料理での応用範囲も広い訳です。
加えて葉も栄養価が高く、カロテン、ビタミンC、食物繊維などが豊富です。
更にこの時期の冬大根はその甘さで際立ちます。寒い季節でも大根が凍結しないように水分を糖に変えて育つので冬の大根は甘いのです。大根おろし・紅葉おろし・刺身のつま・ぶり大根・沢庵等々、本当にバラエティーに富んでいます。

表題の“大根おろしに医者いらず”:大根おろしを食べていれば、消化機能の働きもよくなり病院にかかることも少なくなりますよ、という諺です。

大根と言えばおにぎり弁当に添えてある沢庵にも深い意味があるのですね。
沢庵と言えば、臨済宗の開祖である「沢庵和尚」が命名したという説、その沢庵和尚の墓石が大根を漬ける漬物石の形に似ていたからという説、「貯え漬け(たくわえづけ)」が訛ったという説など諸説あり、明確な名前の由来は分かっていないようです。たくあんが黄色いのは大根に含まれる辛み成分が、発酵の段階で分解されることで黄色くなるからだそう。

健康面ではたくあんを良く噛むことにより、脳の活動性が上昇し、集中力が持続するようになるといわれています。ものを良く噛むことは、唾液の分泌が促進され、口腔衛生効果もありいいことずくめです。

足助病院でも年齢とともに飲み込みにくい・せき込む等の摂食嚥下の問題の早期発見に積極的に取り組んでいますので是非ご相談ください!

ん? 最後は病院の宣伝になってしまった秋刀魚⇒大根からのコラムでした。
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