1月16日未明、日本からおよそ8000km離れたフンガ・トンガ フンガ・ハアパイ火山が大規模噴火しました。
ニュースで衛星写真を見た方も多いと思いますが、遠く南の島の出来事かと思う間もなく日本にも1m近い津波が押し寄せました。
地震の津波と違い噴火に伴う衝撃波でもたらされた気圧の変化で発生したようで通常の津波と様相が違いました。約8000kmを7時間20分、時速およそ1100kmで日本に到達し通常の津波の時速700~800キロよりはるかに速い速度だったため、気象庁の予想より3時間ほど早く襲来しました。船の転覆等の被害が出た様子です。
トンガの皆さんに至っては、津波・火山灰等の影響がとても心配です。
今日は地球規模の変化が日本にもたらす影響のお勉強シリーズです。
身近な話題としては、昨年来の大雪です。当診療圏でも例年になく降雪が多く低温に伴う体調不良、転倒等の怪我が多発しています。
最近の気象のニュースに少し注意していただくと
『“ラニーニャ現象”の影響で大雪になっています』との解説がされます。
そのラニーニャですが、南米ペルー沖の海面水温が平年より低い状態が続く現象のことです。発生した年は日本列島では冬季に寒気が流れ込みやすく東日本や西日本、奄美・沖縄地方で気温が低くなります。
ちなみにペルーはトンガの約2倍の15000kmはるか遠くの南米の国ですが大きな影響が日本にも出るのです。
昨今、地球温暖化・脱炭素社会・SDGs等、様々な地球環境に関わる活動が盛んです。自然災害やこの度のコロナウイルスが全世界を席巻する状況をみても本当に地球は密に繋がっているのだということがわかります。
個々人の努力で少しでもいい環境を後世に残すことが我々の責務だと想います。
ちなみにラニーニャはスペイン語で女の子の意味です。
逆に海水温が上がる現象をエルニーニョ現象(男の子)といって日本の冷夏に関わり農業に影響が出ます。 エルニーニョ君についてはまた触れたいと思います。
今日は遠く数千キロ離れた事象もおろそかには出来ないとの警鐘コラムでした。