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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2019/07/18 

Vol.29  「頭寒足熱」

執筆 院長 小林真哉

「頭寒足熱」という言葉を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
頭のまわりは涼しく、足や下半身が温かい状態が健康にいいという熟語で、仕事の効率もいいですね。
この状態を保っていると僕自身もいろいろなアイデアが降ってきます。
(職員には「降りてきたのだけど」のフレーズは決して歓迎されていないかもしれませんが・・・)
もちろん「頭寒」と「足熱」は使い分けが大切で、常に頭を冷やして足を温める必要はありません。
「頭寒」だけを「足熱」だけを…といったように、「頭寒」と「足熱」を使い分けて日頃の体調管理の一手段として使ってみましょう。

ん? アイデアが降ってくる・・・降ってくる・・・雨か・・・・・・・・・・・・・

少々こじつけですが時節柄、雨・荒天について一言。
天気予報で「上空に寒気が流れ込んで大気が不安定になり荒れた天気に注意しましょう」というフレーズよく聞きますよね。
なんとなく真冬に上空に寒気が流れ込み気温が下がり雪に注意はわかりますが、これって年中あるのですよね。梅雨の今の時期でもこの現象があるのです。
今朝のラジオで聴いた「梅雨前線に向かって大気下層で暖かく湿った空気が南から流れ込み、また上空に寒気が流入したため、大気の状態が不安定になり、局地的な雷雨が発生しやすくなります。」このフレーズです。
では、「大気が不安定になるとはどうして天気が悪くなるのかな?」ですね。
昔習った理科を思い出してみますと、下の方に冷たく重い空気があり暖かく軽い空気が上の方にあれば「安定」状態で、逆に暖かい空気が下にあり冷たい空気が上にあると「不安定」となるんですね。(お鍋で味噌汁を沸かしていると対流が起こり上下にかき混ぜられるそのものですね。)この現象が自然現象でも起きているのです。
梅雨明けが近く日差しが強く気温が上昇し、同時に高度5km程度の上空(モンブランの標高ぐらい)に-20℃くらいの強い寒気が進入してくると、地上と上空の温度差は45度に達し大気は非常に不安定になります。そして積乱雲が発生して荒れた天気になるわけなのですね。
日頃の料理のような身近な現象が自然現象でも起きるって神秘ですね。
こんなことを考えるのも認知症予防にもいいかもしれません。

さて、頭冷やして足温めてと 「・・・君、降りてきた?」
「・・・・・・」
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