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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2022/05/19 

Vol.296  「ユニホーム」

執筆 院長 小林真哉

「院長! いいわ! 受付の娘たちの制服!」
5月の某日の外来診察時のことです。
定期的に通院されている齢80近いお姉さまが伝えてくれました。

誤解のないように言いますが、職員の制服(ユニホーム)は決して院長権限で私の好みで決めているわけではありません。決められた予算内で各職域がなるべくかぶらないように、かつ利用者さんにわかりやすいように留意して決めているのです。
足助病院の職員は、事務系:オーバーブラウスのネイビー、看護部:紺系、
診療協同部:白系、 ソーシャルワーカー:グリーン系 等々 8-10種類のユニホームを着用しております。皆様も一度気を付けて見てみてください。

ちなみに私は白の半袖(通称:ベンケーシ)の白衣に長白衣を重着しています。
さて、医者のユニホームはいつからなぜ白衣になったのでしょうか?
少々掘り下げてみましょう。

映画やドラマで出てくる19世紀の西洋の医師は、黒いコートを着用してました。
シャーロックホームズの友人のワトソン医師も黒コートだったような。
黒は礼服の色で神聖なる医療の現場にもふさわしいと考えられていたからです。
その後は衛生面を留意し、清潔感・信頼感・威厳を現す白が定番となっていきました。

ちなみに今の若い医師や研修医には様々な色のスクラブといわれるユニホームを好んで着ます。当直業務等も多く寝ていても即時対応できるのでとても便利です。
私自身もかつては愛用していましたし、今でも検査時には使用します。
自宅には愛用のスクラブがまだしまってあります。

ちなみにスクラブの名前の由来は、頑丈な素材が使用され強く洗っても生地が傷まないことから「ごしごし洗う」という意味の英語: scrubです。歴史は意外に浅く1990年代で、上は半袖Vネックのパンツスタイル、カラーバリエーション豊富でカジュアルな印象緊張感や不安感も軽減すると、 アメリカの小児科から始まったとされています。
日本には医療ドラマをきっかけに広がったと言われています。2009年台の「救命病棟24時」での江口洋介さん、松嶋菜々子さん演じる医師も着ていたのを思い出します。

研修医諸君! 御存じでしたか?

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