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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2022/08/04 

Vol.317 「ひこうき雲 PartⅡ」

執筆 院長 小林真哉

7月中旬、猛暑の晴天の日の当院駐車場の出来事です。
ふと、空を見上げると綺麗な〝ひこうき雲〟が出来始めているところでした。
銀色に輝く機体後方に一直線に白線が伸びていきます。
傍らの職員に気象うんちくを話しながら写真を撮ったので今日はご披露します。
コラムVol.273〝ひこうき雲〟においても雲のできる仕組みや観点望気には詳しく触れていますのでご参照ください。

今更ながら、航空機の煙だと思われがちな〝ひこうき雲〟ですが、氷の粒が集まってできたれっきとした雲です。
大気中の湿気が少ないと〝ひこうき雲〟が発生しなかったりすぐに消えます。
氷の粒でできている〝ひこうき雲〟は空気が乾燥しているとすぐに周囲の空気と混ざって温度が上がり消失するからです。

逆に、飛行機雲が現れてから消えないときは、上空の空気が湿っているということになります。ですから、観天望気の『飛行機雲が長く伸びたときは雨が近い』は〝ひこうき雲〟が長く残る場合は上空高いところの湿気が多い、つまり雨が近づいているサインととらえることから来ているのです。

本日提示した〝ひこうき雲〟は首が痛くなるまで見ていても比較的保たれていました。ということは、上空の空気が湿っているということです。
天気は崩れるのだと予想されましたが、案の定、翌日からの天気は曇りから雨のじめじめした天気となりました。

皆様、真っすぐな〝ひこうき雲〟が綺麗に見えた翌日は傘をお忘れなく。
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