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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2022/09/12 

Vol.326 「時間栄養学」

執筆 院長 小林真哉

前号に引き続き食事と間隔のについて触れていきます。
近年、食事摂取に関わる時間について様々な研究がされています。

時間栄養学とは、「食事の量と質」に「いつ」という視点を取り入れた栄養学です。
「いつ」についてですが、ヒトは「体内時計」を持ち1日周期でリズムを刻んでいて、日中は活動状態に、夜間は休息状態に無意識に切り替わるのが普通です。
特に朝は、光を浴びること体内時計がリセットされるのでとても大切です。

ここで少し留意しておかなくてはならないことは、体内時計の周期が約25時間であることです。24時間制との約1時間のずれが様々な健康障害を引き起こすことがありますので、規則正しい生活が大切なのです。
そこで日常生活で、わかりやすく指標となる周期が、お腹がすく⇒食事の時間という体内時計なのです。

それでは時間栄養学で大切とされていることを幾つか列記いたします。
まずもって早食いはご法度です。
また、ベジタブルファーストと言って野菜を炭水化物より先に食べることが推奨されます。
食事の時間帯は3食を12~14時間以内に摂り、夕食~翌朝食まで10時間空けること、朝食は起床から2時間以内に摂ることがおすすめです。
摂取量のバランスも昼に重きを置いて、朝:昼:夕が3:4:3の比率がいいとされています。
普段何気なく過ごしているわけですが少し留意してみると体調が良くなりますよ!

人生は有限なので食事回数も有限です。人生を80年とすれば食事回数はおよそ90,000回です。90歳まで生きたとすればおよそ100,000回です。
個々人で残された回数が違うでしょうが、残された貴重な回数を大切に過ごしましょう。

コロナ禍でいろいろ制限されておりますが、コロナ明けには共食も加えてさらに健康に幸せになりましょう!

※共食:誰かと一緒に食事すること

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