MENU
green

足助病院コラム

Asuke Hospital column

2019/08/19 

Vol.36  「台風一過」

執筆 院長 小林真哉

2019年のお盆は台風10号が直撃した関係で、各地で風水害・交通網の障害の発生があり行楽地、帰省等に甚大な影響が出ました。
このコラムを書いている2019.8.16金曜日の早朝の時点の台風概況は、16日(金)午前6時現在、能登沖にあって、時速35キロで北に進み、強風域(風速15m/s以上)は南東側750km、北西側460kmですので、台風は通り過ぎて日本海にあるにもかかわらず、まだまだ風が強い地域が日本列島にはあります。
また、台風に向かう太平洋側からの暖かく湿った空気の影響で大雨の地域があります。

また、大雨を降らしたのちの空気が脊梁山脈を越えると所謂フェーン現象を起こし、高温・乾燥した風をもたらします。
そのため、2019.8.15の新潟の気温は40.7℃、新潟県糸魚川市は15日、深夜になっても気温が下がらず最低気温が31.3度でした。
これは、全国の最低気温の最も高い記録となりました。
皆さん、最低気温が30℃超えているって・・・   メディアでは、スーパー熱帯夜と表現されていました。

さて、今日の表題の『台風一過』ですが、一般的な意味は台風が通り過ぎたあと、空が晴れ渡りよい天気になること、転じて、騒動が収まり、晴れ晴れとすることとあります。
そして『一過』とはさっと通り過ぎることとあります。
台風は南方海上では、時速20kmぐらいの自転車並みの速度ですが、上空の偏西風が吹くところまで北上すると時速40km~50kmとなり、それ以上になることもあります。台風は速くても遅くても様々な影響を与えるので注意が必要です。

医療の領域でも『一過性脳虚血性発作』など一過を使う病名があります。一次的に症状が出て元通りに戻る病態ですが、そんな時でも一度は医療機関の受診をお勧めします。
一通り診察を受けておけば安心ですね。

『一過』と言っても色々です、油断することなく臨機応変に対応することが大切ですね。
コラム一覧へ戻る