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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2023/03/06 

Vol.370 「ラポール」

執筆 院長 小林真哉

当院は教育の分野でも組織を挙げて取り組んでいます。
かつては、卒後2年までの医師の卵:臨床研修医のへき地・地域医療研修の場として協力していました。
その活動は平成17年あたりから本格化したので、個々の医師は1か月程度ですが年間では約70人、今までに累計800人近い医師に足助病院で学んでもらいました。
我々先輩医師の指導もありますが、彼らを指導してくれるのは患者さん・地域住民・病院スタッフです。
このあたりの本音が当院のコラム“結の扉”金曜日の研修医投稿特集に掲載されているので、是非ご覧ください。

教育は同職域の縦の広がり(若者から壮年まで)も大切ですが、横の広がり(病院は基本チーム医療ですので異職域が同じマインドをもち協力してオペレーションすることが大切です)は実務上極めて大切です。
最近は医師部門だけではなく、医療事務・看護部・薬剤部・リハビリ・栄養科・福祉系等の様々な職域にも展開しています。

縦の広がりの観点からいえば、各職域は小・中・高校に出向いて出張講座を行っていますので、ご興味がある方は当院企画課までお問い合わせください。
医師の領域では医学部1年生から病院に実習に来る時代になりました。
38年前の私の時代には考えられないことです。
正に“鉄は熱いうちに打て”です。
意気揚々と医学部の門を通った若者に本物の現場を見せることはとても大切です。
彼らから我々が受け取るエネルギーは初心に帰る意味でも何物にも替え難いものです。
そこで、本日のコラム表題の“ラポール”です。

学生は研修終了後にレポート提出し、私のもとに転送されてきます。
その中の学生レポートの一つに、“ラポール”を大切にしていきたいとありました。
「ラポール」は心理学用語で、セラピストとクライエントの相互の信頼関係のことを指します。
語源はフランス語の「橋を架ける」という意味で相互の通じ合い・信頼・受け入れを意味します。
座学でこのような教育を受けた若者が、当院で学び受け取る果実はとてつもなく貴重で大切なものだと思えます。

“ラポール”いい響きですね!
私なりの“ラポール”の日本語解釈は以下ですね!

“共想し共創しながら降り注ぐ想いで人々の心を波立てたい”

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