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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2023/04/13 

Vol.381 「マンホールトイレ」

執筆 院長 小林真哉

かつてのコラムVol.374:停電と御手洗いで災害時のトイレ事情について触れましたが、大規模の災害では避難所でのトイレの必要数は、避難者50~100人につき1基が目安とされ対応人数の規模も違います。
特に衛生環境整備のため、使用後の洗浄と排泄物の処理は大問題です。
コラムタイトルの〝マンホールトイレ〟、皆様、ご存じですか?

私自身は昨年、当院の気防健究会(気象・防災・健康を究める会)で長久手市防災組織イベントに参加した時に学びました。
一般的には災害時には簡易トイレを使用するのが推奨されていますが、自らのブツといえ、抵抗があるものです。  
〝マンホールトイレ〟はいわば〝ぼっとんトイレ〟あの便器と便槽が繋がっているトイレをほうふつとさせます。
幼少期、田舎の民宿などは〝ぼっとんトイレ〟で、落ちそうで怖くてかつ香った記憶がよみがえります。

仕組みは、避難所敷地にトイレ用のマンホールを作り、災害時にふたを開けて使う形式です。備蓄品の簡易テント、便座を置くだけですぐ使え、穴は小さく転落はまずしません。排せつ物はプールや貯水槽の水などで定期的に下水道へ流すので衛生的です。
仮設トイレは保管やくみ取りの問題や段差の問題がありますが平地なので高齢者や車いすの人は使いやすいようです。

2021年度、5全国で約42000基の整備されました。災害時以外では、2021年10月、和歌山市の6万世帯の断水時、7か所に80基を設置し活躍したそうです。

足助病院駐車場にも排水用のマンホールがありますが、それを見るたび、2013年の病院改築時に知識があればと思う次第です。

ちなみに、豊田市にはもちろんありますよ。豊田市のホームページによりますとH14年より整備が進められ市内の指定避難所86か所に〝マンホールトイレ〟が設置されています。    足助病院の近くはと・・・見つけた!

といえども、個々人での携帯用トイレの数日分備蓄は必須ですので日頃から備えてください。
災害時の基本は自助・共助・公助ですから!



【マンホールトイレの構造】

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【長久手の公園にあるマンホールトイレ】

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