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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2019/09/02 

Vol.40  「夏なのに冬瓜」

執筆 院長 小林真哉

いつも思いますが、日本語・日本は春夏秋冬の四季があるためとても豊かな表現があるなと。
先日、何気なくTVをつけたら冬瓜の特集やっていました。
冬の瓜と書きますが旬は夏です。冬までもつことから、漢字では「冬瓜」(とうが)と記すようになったと言われています。
実は9割が水分で、低カロリー夏にぴったりの野菜です。
愛知県の出荷量は、全国で4割を超え現在ほぼ一位のようです(沖縄も同様に産地です)。愛知県の中では豊橋市が出荷量多いのですね。
栄養学的には、カリウムを多く含んでいるため余分なナトリウムを排出して血圧を正常に保つ働きをしますので、むくみの解消や高血圧に効果があるとされています。ビタミンCも含まれているので美容にもいいかと。

名前と季節の乖離がある野菜で思い当たるものに、春菊がありました。
シュンギクはキク科キク属の植物で、菊の一種です。
春に花が咲く菊ということから「春菊」と呼ばれるようになったようです。
茎や葉が柔らかい旬は11月から2月にかけての冬で鍋の食材の定番ですね。栄養学的には美容にいい「βカロテン」や「ビタミンC」、「カルシウム」や「鉄」といったミネラルが豊富に含まれ、あの独特な香りは、自律神経を整える働きがあるともされているようです。

冬瓜・春菊から野菜の栄養素を調べていたら、改めて野菜の良さがわかりました。
そして、季節を感じながら旬な野菜を摂ることができるのは四季がある日本ならではで、そこに世界無形遺産でもある和食の極意があるのではないでしょうか?

足助病院での外来では、日常的に80歳を超えた元気な自立した通院患者さんからは「いろいろと仕事があり忙しい」という言葉をお聞きします。
ん? 80歳超えて隠居では・・・と思う方もみえるかもしれませんが、患者さん方は皆、畑をやっているんですよね。
そこで、春夏秋冬を感じて土を耕し、種をまき、水・肥料を与え、草刈・間引きをして、収穫して様々に料理して食べ、おすそ分けする(私自身も取れたてのお野菜をいただくことがあります。普段あまり意識することはないのですが、やはり、新鮮なとれたてのお野菜は美味ですね)。
そのような日常生活を送られている皆様は、とてもお元気です。
それが、足助病院の診療圏の健康寿命が高いことにつながっているのではないでしょうか?

当院の栄養科も様々な試みで地域の方々に情報を提供しています。
是非皆さんも、栄養相談・男の料理教室等 訪ねてみてはいかがですか?
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