9月16日、敬老の日を迎えました。
当院診療圏の65歳以上の方々はとてもお元気で「お年寄り」扱いをすると怒られそうです。
もちろん、敬うものは重ねてきた年月・支えてきてくれた様々な事象(この中には我々が多大な恩恵を受けている国民皆保険制度も含まれます)等々、枚挙にいとまがありません。
そこで今日は敬老の日にちなんでのコラムです。
2019年9月15日現在、日本の65歳以上の高齢者人口は3588万人で高齢者の割合は28.4%、いずれも過去最高で世界最高です。
なんと2005年から15年連続の1位です。更に高齢者の就業者数は862万人で15年連続の増加で過去最高です。(当院でも65歳を超えて勤務してくださる職員の方々が複数見えます。・感謝・)
働く人に占める高齢者の割合は12.9%ですが、私の世代が10数年に敬老の対象となるころには対象年齢は75歳になっているかもしれませんね。でも各自が健康寿命を延ばし楽しく働いていることができれば個人としても社会全体としても素敵なことだと思います。
さて敬老の日ですが、毎年9月の第3月曜日の国民の祝日で、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」とされています。(ん?人生100年といわれる現代で65歳は長寿ではないかも?私の外来には90歳を超えてかくしゃくとご自分で通院されている方が多数見えます。その方々のお子さんの世代が65歳前後なのです。)
日本では、1947年(昭和22年)9月15日に兵庫県多可郡野間谷村で、「敬老会」を開催したのが「敬老の日」の始まりとされています。
由来はなんと、さかのぼること593年の聖徳太子にあるとされています。(諸説あるようですが) 聖徳太子によって建立された四天王寺には、
1:敬田院(きょうでんいん):戒律の道場です
2:施薬院(せやくいん):薬を調合し病者に薬を施すところで、今で言う薬局ですね
3:療病院(りょうびょういん):病気の人を療養させる施設、今で言う病院ですね
4:悲田院(ひでんいん):お年寄りや子供を収容する孤児院や老人ホームのような施設ですね
四箇院が設置され高齢者や病気をもつ人の救済にあたったとされています。
4の「悲田院」を設立した日が9月15日でこの日に由来するとされています。
足助病院の診療圏は高齢化率40%を超え、日本の最先端を走る元気な高齢者の方々が活躍する地域社会です。
我々も診療圏の皆さんの健康・福祉・介護を支えるため、聖徳太子のスピリッツとまではいかないまでも可能な限り精進していかねばと思う敬老の日となりました。