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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2019/10/21 

Vol.51  「暇でしょ?」

執筆 院長 小林真哉

僕は、しばしば職員と飲みに行ったり、山に登ったりとコミュニケーションをとります。
そこで、良好な人間関係を構築できたと感じた人に、院内のPHSで要件を伝えるときに『今、暇?』と聞くことが多いです。
勿論、目上に対しては『今、お時間よろしいでしようか』下に対しては『今、時間取れますか』が正解なのでしょう。
僕の問いかけに対して、職員は『なんでしょう?暇ではないですけど』と当然答えますわね。

そこで要件を伝えるわけです。
その後、昼の休憩時等に会った時に職員に『先生、暇ってことはないですよね・・・・・』と言われるわけです。
それこそ、僕の術中にはまったわけですね。

僕 『そうだね。日々、がんばってくれているから忙しいだろうし、忙しそうにしているよね』
職員『いえいえ、そんな先生こそ忙しくはありませんか』 
僕 『いや・・・・・暇しているよ』
職員『・・・・・・・・・・』  (なんかいやな予感・・・・・)

僕 『例えば、僕が常日頃忙しそうにして、あたふたあたふたして余裕がなかったらどうなのかな?
   君は僕に話しかけられるのかい?話しかけ辛いよね・・・となると、新鮮な情報が伝わらないよね。
   情報がなければ決断が遅れ、鈍るよね。
   そして、伝えたかった人も忘れたり、フラストレーションが溜まったりするよね。
   だから、暇を装うのだよ。暇を装うためには、努力が必要ですよ。
   暇に見せるため、どこかでこなさなければならないから。
   時間を作ることは、効率を上げること。
   効率を上げることは、自分の能力を上げること。
   自分の能力を上げることは日々、アンテナを張り努力をすること。
   そして、能力が上がれば、他人が1週間かかる仕事が5日でできるようになる。
   残りの2日のうち1日を更に仕事に費やせば他とは差別化された、質の高い出来上がりになる。
   そして、残りの1日を自分の時間に充てれば人生が豊かになるのです。
   そうやって、時間はできていくのではないだろうか。
   僕の大好きな言葉で ”人の見ていない時こそ本当の人生” があります。
   人の見てない時の努力は、必ず結果となり周知の事実となるのだよ。』

とお話しするのです。

職員『ありがとうございました。肝に銘じて精進します』
僕 『そうか・・・・・ところで、いついつ・・・暇?』
職員『はい、暇ですが・・・・・』(身構えながら)
僕 『本当・・・・・実はね・・・串カツ食いに行こうよ。行こうよ』
職員『それって単なる、飲み会ですね・・・・・安くていい店知ってますよ』

こんな会話をしながら、職員と高め合う日々を送っています。
毎日、『暇』で楽しいなと想いつつ・・・・・・・
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