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足助病院コラム

Asuke Hospital column

2019/10/28 

Vol.53  「『サービス』と『おもてなし』」

執筆 院長 小林真哉

先日、『プロフェッショナルが目指すサービスの極意』の表題で、ソムリエの田崎氏の講演を聞く機会がありました。
ご自身の生い立ちから、ソムリエを目指した経緯その行程のお話の後、赤ワインの試飲、ワインの選び方、食事との合わせ方等、多彩でとても有意義な時間を過ごすことが出来ました。また、田崎氏のスーツの着こなし(皴一つありませんでしたね・・・)はとても印象的でした。
講演の中では、『サービス』と『おもてなし』の違いについての言及がありました。僕なりの解釈では、『サービス』は普遍的なもの、『おもてなし・ホスピタリティー』は特別な想いをもった接し方でした。
更に踏み込んだ話の中では、『おもてなしをする人』に対して究極の『サービス』を提供するのがプロフェッショナルなのだと、くだりもありました。ああ・・・なるほどそういうことかと院内でも腑に落ちることがあります。
日頃、『想う医療』を掲げて職員一同、一人よがりにならず精進しているわけですが、冷静に客観視しておかないといけないことが多々あるのだなと。
より具体的な事例で考えてみると、当院の包括ケア病棟を利用される患者さんの場合などです。
もちろん、被介護者である患者さんに医療サービスを提供する訳ですが(ここにいかにおもてなしの要素を入られるかが大きな課題でもあり我々の目指す医療です)、被介護者を想う介護者に対してどのようなサービスを提供できるかも考えていかねばならないなと。
そこは、我々の得意分野の一つである福祉の領域なのです。被介護者・介護者・病院の専門知識をもつスタッフが三位一体となってそれぞれの立場を理解してこその究極のサービスなのでしょう。

足助病院版の究極のサービスとはと、考えさせられた素敵な講演会でした。
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