日頃、よく使う言葉です。
意味は日々のありふれたこと・いつものことで特に取り上げるまでもないもので、特段重要なことのイメージはあまりないのかもしれません。
でも、よくよく感じを見てみると日々の食事のことですね。
医療の世界でも栄養に関してはとても関心が高く、NST: nutrition support team: 栄養サポートチームがあり様々な状況で患者さんの栄養状態を評価し治療に役立てています。
とりわけ当院では高齢の方が多いこともあり、楽しみ・意欲を高めるためにも経口摂取に重きを置いています。
そこで日常茶飯事です。
日々のありふれた食事こそ重要なのです。更に当院はJA愛知厚生連の一員すなわち日本の食を支えるJAの一員でもあるのです。
当院の診療圏である中山間地域が日本の国土の70%、全国の耕地面積の40%ほどを占めると言われていますが、人口減少、高齢化、後継者不足、イノシシや鹿などの獣害がありなかなか維持が難しい状況にあるようです。
現在の日本の農業人口は約2%食料自給率38%程度です。更にJAの組合長さんに教えていただいたことには、中山間地域には緑を守る役割あるすなわち、森に木を植え育てることで水が地中に蓄えられ、地下水を保全し土が作られると。これは我々が力を入れているもう一つの当院の柱の防災(治水・土砂災害)に密に関わっています。
また、“日常茶飯”という言葉があるくらい広く普及したお茶は私たちにとって日常的に飲むもので、コンビニでもお茶の種類の多いこと日本人はお茶が好きですね。院長になり様々な会議に出席させていただきますがお茶のペットボトルありますね。
そして豊田市にもありますよ とよた茶が!そしてお茶と並んで日本の食卓に日常的に登場するのがお米(僕の外来には農繁期には、田んぼでお忙しい患者さんが多いです。皆さまミネアサヒを植えておられるようで)。
実は今日本ではかつて年間で一人平均100キロ食べていたお米の消費量が、半分の50キロまで減っています。お米も食べなければと(炭水化物ダイエットの時は御無礼することもありますが)。
日常茶飯事という言葉を大切に日々精進し、様々な局面に取り組んでいかなくてはと想いを新たにする一年を締めくくるコラムとなりました。
2019年の私のコラムは今稿が最終です。週に二回のコラム寄稿も僕にとってはルーチン そう〝日常茶飯事〟となっています。
また、2019.4.1から始めたコラムは明日で総数200編となります。
(皆さんのご協力のお陰と心より感謝いたします。)
継続は力なりです。2020年も続けて参りますので、応援よろしくお願いいたします。
それでは皆様、おすこやかに良い新年をお迎えください。
2019年12月26日(令和元年十二月二十六日)木曜日
第九代JA愛知厚生連足助病院長 小林真哉