新年明けましておめでとうございます。
年始の挨拶は、あすけあい新年号で書きましたのでコラムはコラムで書いていきたいと思います。少し、昔を思い起こしての文章といたしました。
2004年10月1日、この日が私にとって医師としての大きなターニングポイントとなりました。すなわち、足助病院に赴任した日です。
新築移転したばかりの権威の象徴でもある白亜の17階建ての大学病院から、築50年過ぎたやや哀愁をおびた風合いの足助病院の門をくぐったのです。しかしながら、その時の思いは今と変わらず高いモチベーションでこの足助の地に変革をもたらすのだという覚悟が芽生えていたのを明確に覚えております。
勿論、様々な不安はいっぱいあったと思いますが、それ以上に、1年後、3年後、5年後、10年後に僕個人小林真哉がどのような形で地域・病院職員に受け入れられているのだろうかと楽しみでもありました。
そして、2019.4.1を迎えました。
足助病院に赴任してからの15年間には様々なことがありましたが、マイナスなイメージはほぼ残っておりません。
きっとマイナスなことは数多くあったのだと思います。
しかし、プラスのことがそれを上回るボリュームであったため思い出せないのでしょう。
それに加えて私自身のマイナスをマイナスと考えない思考経路があるからでしょう。
私は常日頃、『喜怒哀楽は絶対値で考える』ように心がけています。すなわち、プラスとマイナスを相殺してトータルで考えるのではなく、プラスとマイナスを絶対値の総和として考えるのです。
具体的に言いますと、喜:+50、怒-40、哀:-40、楽:+50と通常に考えるとトータル50-40-40+50=20です。
では、絶対値で考えると50+40+40+50=180で先程の20の約10倍の価値が残るのです。
仕事も人生もいろいろですので全てこのようなポジティブな考えを持つのは難しいかもしれません。
しかしながら、医師という職業をしていて、人を想い人の最後を見届けて参りますと人生は儚く・短く感じることもあります。
そんな時、少しでも自らの人生を豊かにできる思考を持てればと日々感じている今日この頃です。
皆さんも、『喜怒哀楽を絶対値で考えてみませんか』
さあ、2020年(令和2年)も頑張っていきましょう。